スペイン2022(Madrid, Lagartera, Valencia, Mallorca, Lorca, Murcia)

2年ぶりの海外旅行です。今回の旅行の目的は①LagarteraのCorpus Christi (聖体祭)で伝統的な刺繍を見ること②Valenciaの伝統的織物工房を訪問すること③Mallorca島の絣工房を訪問すること④Lorcaでセマナ・サンタ(聖週間)で使用される刺繍を見ることです。

1.成田からマドリッドへ

QR807 2355分出発便の搭乗手続きのカウンター周辺は混雑していますが出国手続きを済ませゲートに向かう途中の免税店は閉まり、歩いている人は同じ便に乗る人のみで旅のワクワク感を感じられない閑散とした雰囲気でした。今回はカタール航空を利用しましたので乗り継ぎのドーハまで12時間、トランジット3時間20分、マドリードまで7時間40分、合計23時間かかりました。しかしフルフラットシートのおかげで良く眠れて予想外に快適でした。

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2.マドリッド

スペイン入国は入国アプリSpTHを荷物ターンテーブルエリアに入る前にチェックする手続きが追加されたこと以外は以前のままで極めてスムースでした。空港からアトーチャ駅行きのバス(15ユーロ)に乗り、駅前のNHホテルにチェックインしました。空港行きバス乗り場から徒歩200メートルほどと大変便利です。部屋付きのルーフバルコニーで懐かしい景色をゆっくりと目にすることができました。徒歩10分ほどのレイナソフィア美術館(ゲルニカ所蔵)も見えます。少し休憩して夕食へ。駅の反対側にある海鮮レストランで早速スペイン料理を堪能しました。前菜は野菜のオーブン焼き、メインは海鮮盛り合わせの2種、ビールに白ワイン。2人で65ユーロ(約9000円)料理の量も丁度いい具合で大満足でした。

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3.マドリッドからオロペサへ

アトーチャ駅から在来線のセビリア行きに乗り2時間、オロペサへ向かいました。スペインの鉄道は出発のホームが決まるのがギリギリの時間になるので案内板に注意が必要です。(ハラハラ)特に大きな荷物がある場合は大変です。ホームが決まったらダッシュで予約した号車に向かわないと荷物置き場がいっぱいになり座席の頭上に持ち上げて棚に置かねばなりません。(ウエイトリフテイングですよ。)またヨーロッパの駅と列車の高さは段差がありますので大きな重いバッゲージを持っての乗り降りは注意が必要です。今回は二人で中サイズのスーツケース2個を使いました。ホテル9泊分です。できるだけコンパクトに荷造りしました。

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4.オロペサ

オロペサ駅からタクシーでパラドールまで5分ほど、オロペサの古城の館を改装した国営ホテルです。スペイン全国に90以上あるパラドールの中でも屈指の建物の美しさかと思います。広大な景観を一望できる高台に位置して内装、空間、色彩、調度品、絵画、そして目の前には古城とスペインの歴史書などの中から膨らむイメージを楽しむことができます。チェックインを済ませ隣接するオロペサ城に登ると360度視野の熱くドライなスペインの大地と村の渋いオレンジ色の屋根の甍、幾つもの教会の尖頭、スーっと伸びる糸杉、カジェ(通り)に沿ってバル(居酒屋)や店が並んでいる村の構成を見ることができます。

夕食は歩いて10分ほどの旧市街の広場に面したバル(居酒屋)のテラスです。スペインのレストランは早くても20時半頃からオープンと遅く、それより早めに食事をするのであればバルでとることになります。外国人観光客の姿は見えません。地元の人たちが家族で、仲間同士で、テーブルを囲んでいます。2人分の量を注文すると多すぎますので3品(前菜・サラダ・魚料理)をオーダーしシェアー、後はビールとワイン、それで十分でした。日没は21時頃ですから明るく野外のテラスが快適です。静かな素敵な村でした。

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5.ラガルテラ

オロペサから3.5キロ(車で5分)人口1400名ほどの小さな村です。スペイン刺繍の主要生産地で9軒の刺繍工房がありテーブルクロス、スカーフ、ショールなど実用的な刺繍商品を制作販売しています。

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6月の第4日曜日にCorpus Christというキリスト教の祭りがあります。各家々の正面入り口が代々家宝としている大切な刺繍布や貴重なチンツの布で飾られて、祭壇をしつらえます。11時頃から人が集まり始めてカジェ(通り)は人人人でごった返す賑わいとなりました。12時から始まる教会のミサに村人は民族衣装を着て参加し、その後祭壇で飾られた通りをパレードします。司祭は飾られた祭壇を一軒づつ祝福して回ります。

私たちは朝早めにホテルを出て10時過ぎに村に到着、各家庭の飾り付けの様子を見たり、博物館へ行ったり、まだ人数の少ない村の中を散策しました。民族衣装で身支度を整えた女性たちのなんと美しいこと。撮影の許可をお願いすると可愛らしくポーズを取ってくれました。パレードが終わると飾り付けはすぐに撤収されました。

刺繍されたクロスや小物を販売するお店で店主と話をしていると、店主が民族衣装を纏った知り合いの女性を店内に招き入れ衣装について説明してくれました。特にリボンについてはビックリです。おばあさんが絹の布に手で刺繍をして仕立てたものでした。スカートは5枚ほど重ねて着用してふっくらとした形を作っていました。飾り付けを撤収した後の家々の入り口からは石造の家屋をパティオ(中庭)を植物が彩り日常の姿を見せてくれました。

聖体祭(Corpus Chiristi)

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ラガルテラ博物館(Municipal Museum ‘Marcial Moreno Pascual’)

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6.オロペサからバレンシアへ

オロペサからマドリッド乗り換えでバレンシアに向かいます。

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7.バレンシア

バレンシアの街を観光しました。まずタクシーでセラノスの塔まで行き、歩いてサンタマリア大聖堂、ラロンハ・デ・ラ・セダ、中央市場と回り、夕食はサンセバスチャン流のタパス(ピンチョス)の店に入りました。一品どれでも2ユーロ、皿に残った楊枝の数でお勘定です。

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8.バレンシアの伝統織物工房

地下鉄に20分ほど乗りバレンシア郊外にある伝統織物エスポリン工房Garinを見学してきました。有名なバレンシアの火祭りのパレードで女性が身に纏う絢爛豪華な伝統衣装に使われる絹織物がエスポリンです。1820年創業のエスポリン工房Garinはヨーロッパに残る最古の織物工房と言われています。

工房に入ると100年以上前に作られた10台ほどの手織りの機械が並んでいました。横糸を通すシャトルをエスポリンと呼ぶことから生地の名になったそうです。生地を織りながら小さなシャトル=エスポリンに用意されたたくさんの色糸を織りあげる布の裏側を見ながら織り込むという非常に難しい技法です。

工房の建物が老朽化し最近は見学をお断りしているそうです。そうとも知らず予約なしで突然訪問してしまったため、最初は男性3人が出てきてダメですと断られドアは閉められました。私たちも諦めたところ、ドアが再び開き東洋人の老夫婦に同情して下さった様子で特別に入館を許可、大変丁寧に館内をご案内していただきました。織物の現場、染色された絹糸、デザイン室、大切なデザインの保管室、同じパターンでカラーアソートを変えたサンプル生地等々ここまで見せて下さるのかと感激しました。説明を受けながら時折私の拙いスペイン語でフランスのリオンでの経験などをポツリポツリと伝えるとあなたはそこまで興味を持っているのかと嬉しそうな笑顔を見せてくださり、エスポリン工房Garinについての本をプレゼントして下さいました。特別に入館を許可して下さったことと丁寧にご案内下さったことに心より感謝いたします。

写真と映像は最初はNGでしたが特別に撮影許可をしてくださいました。ありがとうございます。

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9.バレンシアからパルマ・デ・マジョルカへ

ホテルから空港までタクシーでいきました。このタクシーが電動自動車のテスラだったのです。トランクにスーツケース2個も普通に入り、乗り心地も普通で違和感はまったくありません。しかし運転席を見ると13インチほどの大型モニターがついています。驚いたことに自分の車の前と左右の車や人の状況がリアルタイムでデジタル表示されているのです。自動運転一歩前の世界を見る思いです。

パルマ・デ・マジョルカのホテルにチェックインした後、久しぶりに和食にしようとホテルから近い日本食レストランに行きました。綺麗で洒落た和モダンの内装です。スタッフは全員スペイン人、英語のメニューを見ても何を食べたら良いのか判断しにくい表示です。とりあえず最初にサーモン、次に天ぷら、おすすめのカツオのタタキを頼みました。天ぷらはカラリと揚がり和食として立派なものでした。サーモンと鰹は和食とは言い難いのですがそれぞれソースが良く合い美味しくいただきました。最後に握り鮨を3貫(サーモン、ホタテ、マグロ)頼みましたが、これもまた美味しく大満足です。パルマ・デ・マジョルカを訪れる日本人観光客は少ないはずですが和食レストランはビックリするくらいたくさんあり、和食がスペインの食文化の一部にしっかりと定着していることを実感しました。

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10.絣織り工房見学

インドを源流とする絣織は東南アジア諸国を巡って日本に伝わりましたが、パキスタンやウズベキスタンを巡りヨーロッパにも伝わりました。しかし20世紀半ばころまではヨーロッパ各地で織られていましたが現在ではスペインのマジョルカ島の二つの工房でしか織られていないそうです。今回マジョルカ島にきたのは絣伝播の西端を見るためでした(物好きですね)

Teixits Vicens社

バスで1時間、マジョルカ島の北端に近いポレンサに向かいました。バスの停留所の側に目的のお店の広いショールームがありました。残念ながら工房見学はできませんでした。ショールームにはおしゃれな絣商品が並んでいました。インテリア製品、バッグや小物、衣類、壁布 etc.,  提案方法も色別に幾つかのサンプルを並べ、さらにまだこれだけのカラーパレットを用意しているのでカスタムメイドができることをアピール。確かに絣柄なのですが日本の絣のイメージとは全く異なります。現代の生活空間に取り入れたくなるような色のトーンやパターンのサイズ、アレンジ・デコ方法の提案が一般家庭の生活の場にすんなりと収まるのだと再認識するお店訪問となりました。カーテン/ドレープやテーブルクロスなど日本の家庭で使用しても違和感などなくきっと素敵なお部屋になることでしょうというクールモダンの印象でした。

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Aresania Textil Bujosa社

次はバスと電車を乗り継いでサンタ・マリア・ダル・カミに向かいました。Bujosa社は1949年創業の3世代ファミリー企業で昔ながらの70cm幅の布を生産している唯一の工房です。

最初に工房を見せていただきました。古色愴然とした機械織り機が並び絣が織られていました。デザインはシンプルな幾何学模様と明るい色が特徴で、古代から島で使われてきたデザインを再編集したものだそうです。1925年までは天然染料(インディゴ、樹皮、コチニールなど)を使用していましたが現在では最高品質レベルの化学染料が導入され、あらゆる色に対応しています。工房見学を終えて店舗に戻ると絣織りの商品がたくさん並んでいました。バッグ一つを例に挙げると最近のトレンドを意識したデザインを取り入れています。布は欲しい分だけカットしてくれます。Teixits  Vicens社の商品に対してこちらは落ち着いた色合いで織りの風合いが手仕事の好きな人には馴染むかもしれません。デザインは再編成とのことですが細やかな美しい色合わせに優しさのある伝統を感じました。

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Bujosa社を訪問した後、近くのレストランで昼食をとりました。パエリアなどの米料理を専門とするお店でしたが、お米ではなく細かく折ったスパゲッティーを使ったシーフード・フィデワを頼みました。前菜のいわしの酢漬け共々、大変美味しくいただきました。

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11.パルマデマジョルカからロルカへ

早朝、パルマデマジョルカからアリカンテに飛び、バスでムルシア乗り換えロルカに移動しました。

12.ロルカ

ロルカはセマナ・サンタ(聖週間)の仮装パレードで有名な街です。今回訪問の目的はそのパレードで使用される精緻に刺繍された豪華絢爛な衣装を見るためです。京都の祇園祭のように地区ごとに山車や行列があり4つの地区同胞団の博物館がありそれぞれ衣装の展示があります。中でもMUBBLA. Museo de Bordados del Paso Blanco(白組)とMUSEO AZUL DE LA SEMANA SANTA. MASS(青組)の展示が素晴らしいとのことで訪問することにしましたが、開館時間がスペインらしく10:00-14:00と17:00-20:00となって14:00-17:00は休館します(シエスタですね)そこでこの時間を使ってロルカ城に登り城内のレストランで昼食をとりました。

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夕方、まずMUSEO AZUL DE LA SEMANA SANTA. MASS(青組)に行きました。この博物館は最大規模で4階建になっており4階には刺繍を実際に行う工房があり窓越しですが見学できます。4階から2階までの展示は過去の作品が展示され1階には現在使用している作品が展示されているようでした。

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次にMUBBLA. Museo de Bordados del Paso Blanco(白組)に行きました。
ここは1階のみの展示ですが見事な作品が並びます。特に奥の部屋は漆黒の闇に作品にスポットライトがあたるドラマチックな展示が神秘的でした。

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翌日、見残した二つの博物館にいきました。ネット情報では開いているはずなのですがどちらも閉まっていました。

The Museo de Bordados del Paso Encarnado(真紅組)インターホンで来訪を伝えると特別に開けてくださいました。展示だけでなく刺繍工房も見学することができました。刺繍をする皆さんはピンクの上下のユニフォームを着て作業に入ります。刺繍フレームには作業途中の金糸刺繍の作品がセットされていてデザインラインを描いた紙が糸で止められアルゴドン(コットン綿)を糸で包みながら立体的にしている場所、立体的になっている部分をオロ(金)糸で巻き込んでいる箇所、いろいろな制作過程が全部一つのフレームに見ることができます。複数の手による共同作業です。展示作品はあまり多くありません。シスター自ら刺繍のプロセスを説明してくださいました。大変嬉しく感激しました。

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博物館を見学した後、近くの喫茶店でスペイン名物チュロス・コン・チョコラテ(揚げドーナツの一種のチュロスをホットチョコレートに浸けて食べます)の二度目の朝食(スペインでは朝と11時ころの2回朝食をたべるのです)を楽しみました。隣の八百屋さんに今が旬(5月から6月)のカラコレス(カタツムリ)が売られていました。フランスのエスカルゴとは違いスペインでは茹でて食べます。そういえばモロッコのスーク(市場)でも茹でたカタツムリが露天で売られ女性が立ったまま食べていました。

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最後にThe “Nicolas Salzillo, Il Maestro” museum of the Paso Morado紫組)を訪問しました。インターホンで来訪を伝えると関係者の方が対応してくださったのですが閉館中とのことで残念ながら見学は叶いませんでした。

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13.ムルシア

バスで1時間半、ムルシアに移動しました。ムルシアは州都で人口42万人スペイン第7位の都市ですが、マドリッドに比べると車や人通りも少なく落ち着いた街です。夕方、街を散策し大聖堂やレアルカジノを見学しました。

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14.ムルシアからマドリッドへ

長距離バスでマドリッドへ約5時間の移動です。今回は日本帰国の為のPCR検査をマドリッド空港内のクリニックで受けるため、ムルシアからマドリッド空港行きのバスを利用しました。横1+2列で足下も広く快適です。マドリッドまで160キロのメセタ(高原地帯)を走行していると風車が林立しており多い所では一望数十基もありビックリしました。昔はドンキホーテの舞台となるカンポデクリプターナの風車が有名でしたが現代は高速道路に沿って金属の白い発電用風車になっているのです。調べてみると2019年現在スペインの電力の2割が風力発電でEU27カ国中6位なのだそうです。恐れ入りました。

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15.マドリッド

空港内クリニックでPCR検査を受けたあと、シャトルバスでアトーチャ駅へ向かい、前回と同じ駅前のNHホテルにチェックインしました。少し休んでからレイナソフィア美術館へ行きました。チケット売り場で65歳以上は無料になるのでパスポートなど年齢を証明するものを見せて欲しいと言われました。しかしパスポートはホテルのセーフティーボックスに置いてあり、今持っていないことを伝えると次回は持ってきてねと言って無料のチケットを発行してくれました。ご配慮に感謝です。早速ピカソのゲルニカやダリの作品を堪能させてもらいました。次はパスポートのコピーを携帯します。

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翌日はスペインの旅も最終日です。久しぶりにソル広場へ行くと大規模な工事中で広場はフェンスで覆われ熊さんの像も可哀想でした。しかし近くのマヨール広場は以前のまま、イメージのままでした。隣のメルカド(市場)はバル(居酒屋)街になっており、美味しい具材盛り盛りのタパス(つまみ)がケースにカウンターに山盛り並べられています。その場で好みのタパスを選んでお勘定をして飲み物も買ってメルカド内のテーブルで食べることができます。外観はイメージのまま、屋内は随分と綺麗なメルカドになっていました。しばらく裏路地を歩きオペラ座に出ました。路地も綺麗になっていてびっくりです。明るい時間は安心して歩けます。王宮からスペイン広場のドンキホーテの像まで歩いて、昔夫の会社のオフィスのあった建物に対面して思い出に浸ることが出来ました。ホテルに戻り荷物をピックアップして空港へ向かいます。

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16.マドリッドから成田へ

空港のチェックインにはパスポートの他に72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書が必要でしたが、書類が完備していたので問題なく搭乗手続きは完了しました。今回はカタール航空を利用したのでマドリードからドーハまで6時間40分、トランジット2時間、ドーハから成田まで10時間40分と結構時間がかかりましたがフルフラットシートでしたからよく眠れ快適でした。

成田空港での入国手続きも入国アプリMySOSの登録申請が完了してスマホの画面が青になっていれば極めてスムースで飛行機から降りて税関を通過するまで30分ほどでした。入国アプリの登録やPCR検査陰性証明書の取得などまだまだ面倒な手続きが必要ですが、それさえ済んでいれば今まで通りに海外旅行ができるようになったと思います。しかしスマホがないと海外旅行ができない時代になりましたね。

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おわりに

1993年から1995年6月まで3年ほど夫の仕事の関係でマドリッドで暮らしました。その後はなかなか来西する機会がなく今回のスペイン訪問は四半世紀ぶりということになります。2年前に友人たちとスペインの刺繍と染織りを訪ねる旅を計画しましたが新型コロナの世界的蔓延のため残念ながら中止となりました。ようやく新型コロナが収束に向かい旅行が可能となったことから思い切って夫との二人旅となりました。二人とも70歳を超え体力は以前とは同じではありません。無理をしないことを心がけ、午後2時から5時まではホテルで休むようにしました。まさしくスペイン流シエスタですね。ラガルテーラの聖体祭、バレンシアの伝統織物、マジョルカ島の絣織り、ロルカの刺繍とあまり有名ではなく情報も無い場所ばかりでした。なんとか目的を達成し、素敵な人々に出会いうことができ、美味しい食事も楽しみ、改めてスペインの魅力を満喫できた旅でした。

今回は移動が多く列車やバスを利用しました。事前にネットで予約ができ料金も割安でした。ホテルはBooking.comで全て予約できました。四つ星のホテル代が結構安く1泊ルームチャージ20000円以下のところが多かったです。食事はバルで済ませることで安くて美味しいスペイン料理が堪能できました。成田空港で両替しユーロを用意しました が 支払いはカードが一般的でした。しかしアトーチャ駅の有料トイレ前では1ユーロのコイン持たずにきた人たちが困っていましたので多少の現金(ユーロ)は必要です。

屋外や店内などでマスクをする人は20%ぐらいでしたが、乗り物内は着用が義務化されていて皆さん全員マスクを着用していました。大声でのおしゃべりもしていませんでした。

もう一つ:刺繍の道です。以前メキシコの刺繍の伝播に触れヴォーグ社発行のステッチデイに書かせていただきました。今回、教会のシスターさん達の刺繍する様子を拝見することが出来ました。中米メキシコへスペインが進出した頃、修道院のシスターたちもメキシコに渡りご当地の女性達に刺繍を伝えたのだと私の内の刺繍の道ストーリーにつながりました。

あと一つ:ハワイアンキルトを制作することも私の好きなことの一つです。マドリッド駐在時代の思い出の一つはご当地で暮らす日本人の方達とハワイアンキルトをしたことです。スペインで一生暮らすことを選択した方も、また一時的な駐在員の家族の方もいらしゃいました。2度目のハワイ駐在員生活が始まって間もなく人づてにスペインでハワイアンキルトを習ってきた人がマウイ島?ハワイ島?(すみません、記憶が曖昧です。今は。)にいるのよとのことでした。私のスペインのスタジオで楽しんでいた方がお友達に教えたらしいことがわかりました。人が移動すると色々なことが一緒に移動しますね。余談です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

スージー 杉 20227月記