静岡・修善寺・三島に行ってきました

静岡県立美術館にて725日から918日まで「糸で描く物語」という企画展が開かれています。横須賀と新潟そして静岡での巡回展示です。最後の機会を逃したくなく913日に出かけました。

静岡県立美術館は静岡駅からバスで30分,この日は気温が上昇,それでも豊かな樹々に包まれた静かな環境に位置する美術館を訪れたくさんの貴重なコレクションを見学することができ本当に素晴らしい時間を過ごしました。

スロヴァキアやトランシルヴァニアの伝統的な衣装や、独特の造形と色あざやかなイヌイットの壁掛け、絵本の挿絵として制作されたのびやかな作品から、精緻なオートクチュール刺繍など見応えのある展示でした。

展示内容は
第1章 刺繍と民族衣装
第2章 イヌイットの壁掛け
第3章 刺繍と絵
第4章 刺繍とファッション

まず個人的に一番に興味があったのは刺繍と民族衣装でしたが各章の展示室を部屋から部屋へと移動しながら目にする様々な作品は魅力的で11点時間をかけてしっかりと拝見させていただきました。

特にスロヴァキアやトランシルヴァニアの伝統的な衣装と刺繍は現地でもなかなか見ることができない素晴らしいコレクションでした.

わたしも2016年にTransylvania(トランシルヴァニア)地方を訪ねてたくさんの民族衣装やイーラショシュのタペストリーを見学する機会を得ましたが、今回の展示会ではルーマニア・トランシルヴァニア地方の伝統手芸研究家の谷崎聖子(たにざきせいこ)さんの素晴らしいコレクションを鑑賞することができ大変勉強になりました https://morino-kanata.com/

静岡県立美術館は17世紀以降の内外の山水・風景画、静岡県ゆかりの作家、作品を中心に収集・展示していますが、平成6(1994)年に新館としてオープンした「ロダン館」には《地獄の門》をはじめとしてロダン作の彫刻32点が展示されています。段差のある立体的なゆったりしたスペースの中に高い天窓から自然光がふんだんに注ぎ作品群の見え方が平面のフローアーで見るのとは違った印象を得ました。https://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/

静岡から三島経由修善寺に移動し修善寺温泉に宿泊しました。
共立リゾートの運営する「桂川」という旅館に泊まりました。
https://www.hotespa.net/hotels/katsuragawa/
大浴場とは別に7つの貸切風呂が無料で使用できるシステム(予約不要、空いている浴室を先着順に利用)が素晴らしく快適でした。貸切「檜葉の湯」

修善寺温泉は開湯1200年の歴史があり、修禅寺、独鈷の湯、竹林の小道、源頼家の墓、などがあり散策も楽しめました。独鈷の湯は残念ながら入浴できませんがその近くに足湯があり快適でした。https://www.hotespa.net/hotels/katsuragawa/

帰り道、修善寺から伊豆鉄道で三島に出ました。富士山の伏流水が湧き出る水の綺麗な街で、駅前の「楽寿園」という広さ約75,474平方メートルの市立公園が見事でした。小浜池やせりの背などの天然池泉と周囲の自然林からなる庭園は、国の天然記念物及び名勝に指定されています。30度を超える夏日でしたが緑と清流に癒されました。


小浜池と楽寿館

昼食は三島名物の「うなぎ」をいただきました。富士山の伏流水でうなぎを晒すことで特有の臭みを消し余分な脂肪分を燃焼させるそうです。

 

古代メキシコ展を見てきました

上野の国立博物館平成館で開催された古代メキシコ3大文明(マヤ、アステカ、テオティワカン)の特別展(2023年6月16日〜9月3日)を見学してきました https://mexico2023.exhibit.jp/

2019年にメキシコに行った際にメキシコシティのメキシコ国立人類学博物館に行きそのコレクションの素晴らしさに圧倒され感激しましたが不勉強のため表面的な鑑賞に終始し十分理解できませんでした。今回の展示はメキシコ国立人類学博物館の物に比べ小品が中心ですが繊細で個々の展示に対し詳細な説明があり非常に分かりやすく改めて古代メキシコ文明を学ぶことができました。

ティオティワカン文明

テオティワカンは海抜2200mのメキシコ市の北東50kmのところにあり、現在では遺跡として残されているだけであるが、紀元後350年~650年の間はおそらく20万人の人口を要する大都市であった。巨大な「太陽のピラミッド」や「月のピラミッド」、「死者の大通り」を中心とした都市遺跡が残されており、高度な石造建築技術や潅漑技術を知ることができます。

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ティオティワカン遺跡(太陽のピラミッド1980)

マヤ文明

4世紀から9世紀にかけて中央アメリカのユカタン半島、現在のメキシコからグアテマラにまたがる地域に成立したメソアメリカ文明を代表する都市文明

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ティカル遺跡(グアテマラ2005)

アステカ文明

1428年頃から1521年の約95年間、メキシコ中部で栄えたアステカ帝国の文明で、メソアメリカ文明の最後に現れた文明です。メキシコシティはかつてテスココ湖の上に築いたテノチティトランという都市でした。この都市は13世紀末にメキシコ盆地にやってきたアステカ人によって築かれ、アステカ帝国の最盛期には20万から30万人もの人々が生活していたとされています。16世紀初めにスペイン人エルナン・コルテスによって破壊され、その遺跡の上にメキシコシティが作られました。

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アステカ帝国最後の王クアウテモクの銅像(メキシコシティ2019)

メキシコシティの国立人類学博物館へも是非おいでください。