洋服や着物の端切れを大切に持っている方は多いかと思います。 不定形な形やサイズで残された布を自分の発想で美しく並べます。さらに布と布を繋ぎ止めるために刺繍で刺し止め美しさをプラスして仕上げるキルトです。刺繍糸の色、ステッチのヴァリエーション、油絵など自分の持っているスキルを多様に駆使して手仕事を楽しみたい人にとっては大いに活かせる手法のキルトです。

ハワイのイオラニ宮殿の2階の一室ではリリオカラ二女王の生涯を縫い込められた美しさと悲しさも含めたハワイの歴史を語るクレージーキルトが展示されています。 女王が実際に着用したドレスの端切れやりぼん、側近から提供された端切れも使いトップパネルを制作して布と布を繋ぎ止めるために刺繍をします。またメッセージとなる文字や出来事の起きた年月の数字を具体的に縫い入れられたことにより完成したキルトを見ると歴史の流れを知ることができます。このキルトはハワイの歴史の貴重な語り部となりまさに現在でも女王が見学者に語りかけているようなストーリーキルトになっています。