モロッコ(ラバト、テトゥアン、シャウエン、フェズ、エッサウィラ、マラケシュ)

モロッコに行ってきました。久しぶりの一人旅です。カタール航空でドーハ乗継でカサブランカに入り、首都ラバト、白い街のテトゥアン、青い街のシャウエン、世界一の迷宮都市フェズ、大西洋に面したエッサウィラ、そしてマラケシュを周りました。

いつも成田発を利用していたため羽田空港国際線ターミナルが立派になっていてびっくりです!!モノレールと京急の駅が直結していて便利ですね。

カタール航空は初めての利用です。機材は最新で綺麗、機内食やサービスも良く、直行便に比べ所要時間が長い(カサブランカまで行き22時間、帰り19時間)のが難点ですが、ドーハの乗り継ぎも良く、夜日本発・翌日の午前目的地着で便利で、スペインやイギリスなど一般的なヨーロッパの諸都市であっても運賃が安く利用価値が高いと思います。

カサブランカ空港に着き(2階)エスカレーターで1階に降りると鉄道の駅があります。ここで全日程のチケットを予約購入しました。オンラインで予約できるのですがモロッコの銀行で発行されたクレジットカードでないと決済できず実質的に国外での予約ができないシステムになっていました。料金は非常に安く1等でもカサブランカ空港〜ラバト1680円、ラバト〜タンジール3372円、マラケシュ〜カサブランカ空港2640円でした。

カサブランカ空港からカサブランカL’Oasis乗換で1時間半、まだ明るい首都ラバトに到着しました。

翌日、朝から市内を歩いて観光しました。ラバトは新市街と旧市街が融合した落ち着いた街で世界遺産に認定されています。あいにくムハンマド5世廟とハサン塔はクローズで中に入れませんでしたが騎乗の衛兵は見ることができました。

小舟が浮かぶ長閑なブーレグレグ川に沿って大西洋に面したカスバ(城塞)に向かいました。

ウダイヤのカスバの城門をくぐり、白と青に塗られた家が並ぶ迷路を通り展望台に立ちました。

メディナ(旧市街)に入りました。色々な商品が並ぶ通りを歩きました。迷路で有名なフェズやマラケシュほどの人混みもなく安心して歩けました。

2018年11月に開業した高速鉄道(フランスのTGVタイプ)で地中海の玄関タンジールに向かいました。駅も車両も最新鋭で大変快適でした。

ラバトから250kmを1時間20分、超モダンなタンジール駅に到着、快適でした。

乗継のバスの時間が悪いので、依頼しておいたタクシーでテトゥアンのホテルまで移動しました(約1時間、料金40ユーロ)。テトゥアンはスペインの影響が強い白い街として有名で世界遺産に認定されています。

王宮の横の門から旧市街に入ると迷路のように道が入り組み、業種別のスーク(市場)がありました。フェズやマラケシュと違い観光客はほとんど見かけず地元の人が行き交う生活感に溢れた街でした。

迷子になって歩いていると偶然タンネリ(革なめし染色場)につき当たりました。フェズのタンネリが有名ですがどの街にもあるのでしょうか。なぜか猫が沢山いました。

翌日、国営バスで1時間、青い街シャウエンに向かいました。山の斜面に階段状に広がる旧市街は白壁の家が連なり、白壁の下半分を青く塗った家が美しく写真映えすると人気が高まり、大勢の観光客が押し寄せています。特に人気のスポットは撮影待ちする人で一杯でした。

旧市街の中心にはカスバ(城塞)とモスクがあります。広場の南西地区には地元の人が買い物をするスーク(市場)がありました。

北東地区の土産店の並ぶ通りを抜けラスエルマの泉に出ました。清流に沿って洗濯場や休憩所があり、水を大切に楽しむ地元の人々の生活がありました。

翌日、国営バスでフェズに向かいました。途中30分ほどのトイレ休憩をはさむ4時間のドライブです。

フェズはモロッコ最初のイスラム王朝の都です。城壁で取り囲まれた旧市街は世界一複雑な迷路の街として有名です。

間違いなく迷子になると思いガイドを雇い案内してもらいました。午前中は、青いタイルで装飾されたブージュルード門から旧市街に入り、迷路のような通りをめぐりながら、ブーイナニアマドラサ(神学校)、手芸地区、皮革製品地区、金属細工地区などを周りました。

手芸地区では織物工房、フェズ刺繍工房、絨毯店を訪問し伝統の手芸商品を見学しました。

皮革製品地区では革製品店の屋上からタンネリ(革なめし染色場)を見学しました。テレビでは見たことがありましたが実際に見ると壮観です。世界3大苦役と言われるそうですが、匂いと暑さの中、染料のは行ったプールのようなツボに全身を入れての作業は想像を絶します。

午後は、郊外の陶器工房でタジンやモザイクの制作工程を見学し、その後王宮とユダヤ人街を周りました。

夜はブージュルード門の近くのレストランでモロッコ料理(チキンと野菜のタジン)を食べました。

フェズからマラケシュへは550km鉄道だと6時間半かかり一日移動になってしまいますので空路で行くことにしました。マラケシュまで1時間のフライトでした。

マラケシュ空港は超モダンできれいな空港でした。

マラケシュから大西洋岸の街エッサウィラに向かいました。事前手配のタクシーで一路エッサウィラまで3時間(190km)料金は50ユーロと格安でした。

エッサウィラはビーチリゾートと旧市街が融合したおしゃれな街でした。城門をくぐりホテルにチェックインすると屋上で大西洋、港、城壁を見ながらウエルカムミントティーがサーブされました。

旧市街はフェズやマラケシュと異なり道幅の広い大通りを中心に広がり歩きやすく迷子にならずに済みました。

スカラ(城塞)に登り大西洋を眼下にみました。風が強くカモメが乱舞していました。砲台には日没を待つ人々が待機していました。

港には自分で選んだ魚を焼いて食べさせてくれる魚屋台街があります。夕日を見ながら美味しい焼き魚を頂きました。しかし残念なことにお酒が飲めずミネラルウォーターでした。

翌朝、港に行きました。カモメが飛び交う空港には小型の漁船がたくさ集まっていました。

昼からタクシーでマラケシュに移動しました。途中、郊外でアルガンオイルの生産共同組合により製造工程を見学しました。その後しばらく走ると道路沿いのアルガンの木にヤギが登っている所があり立ち寄りました。

マラケシュに到着しまた。大都市です。新市街には近代的な建物が並び、旧市街は巨大な城壁で囲まれていました。旧市街の中は迷路のように路地でつながっておりバイク、ロバ、リヤカーが走り回る活気のある街です。

まず旧市街の中心になっているジャマ・エル・フナ広場に行きました。まだ明るいので人出はそれほどでもありません。ジュースのスタンドが沢山あり1杯50円で搾りたてのオレンジジュースが楽しめました。

クトゥビア、アグノウ門、サアード朝の墳墓群、バヒア宮殿と歴史地区をめぐりました。

マラケシュの旧市街もフェズなどと同様に地区毎に業種の異なるスーク(市場)がありました。表通りにはきれいな店舗があり脇道に入るとその業種の工房が並んでいました。

夕方になると、レストラン屋台、野外芸人、楽団、猿や蛇のレンタル撮影屋など、ジャマ・エル・フナ広場が賑わってきました。

日が落ち、広場に面したレストランの屋上に登ると絶景です。

翌日、新市街の鉄道駅からフェズ行きの特急に乗りカサブランカに向かいました。ラバト〜タンジール間の高速鉄道に比べるとかなり古びた列車です。カサブランカ・ロアジス駅まで2時間半、乗り換えて25分で空港駅に着きました。

カサブランカ空港の搭乗ゲートに行くと、なんと日本食レストランがありびっくり!!

カサブランカからドーハ乗換で羽田まで19時間、行きに比べると飛行時間も短く、ドーハの乗り継ぎも2時間と適当で、夜行ということもあり良く眠れ快適でした。しかし羽田着が22時40分、自宅に帰るには遅すぎるので空港から京急で1駅の天空橋で降り徒歩3分京急EXイン羽田に後泊、すぐお風呂にも入れ快適でした。

終わりに

突然思いつきモロッコに行ってきました。70歳の爺さんがリックサックを背負って一人旅、毎日歩き回り(15000歩から20000歩)写真と動画を撮りまくる日々、なんとか無事旅行できる程度には健康なことに感謝です。

フェズやマラケシュに代表されるメディナ(旧市街)を巡る日程でモロッコらしさを堪能できました。気候もフェズやマラケシュの日中こそ30度を超えて暑かったものの湿度が低いため日陰やスーク(市場)内はそれほど暑くなく、夕方は24度ぐらいで爽やかでした。また海岸沿いのラバトやエッサウィラは日中でも30度にならず夕方は涼しくてジャケットが必要でした。

モロッコ料理といえばタジンとクスクスですが、色々調べ評判のところ行きましたがあまり美味しいとは思えませんでした。魚は大西洋や地中海に面していることから新鮮で種類も多く(鯛、鱸、鰯、イカ、エビなど)料理方法もシンプルな炭火焼きで大変美味しいと思いました。しかしローカルレストランではアルコールの提供がなく(ホテルやグループが入るようなレストランならOKなのですが)残念でした。

今回は、一人旅で公共交通機関のみを利用するためアトラス山脈の彼方のカスバ街道やサハラ砂漠方面へ行けませんでした。次回は専用車をチャーターしてマラケシュからフェズまで3泊4日程度の旅行をしたいと思いました。

動画版もご覧いただければ幸いです(27分15秒)

 

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